『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

対談:春日武彦✕穂村弘「俺たちはどう死ぬのか?」第1回

<新連載スタート>

バタバタしてて告知しそびれておりました……。

この度、ご指名いただき、精神科医春日武彦先生と、歌人穂村弘さんによる「死」をめぐる対談連載「俺たちはどう死ぬのか?春日武彦穂村弘が語る『ニンゲンの晩年』論」(MAG2NEWS)で聞き手・構成を担当してます。

しかも、エッセイ漫画の名手、ニコ・ニコルソンさんによる猫目線の漫画も同時掲載という豪華布陣です。

 

www.mag2.com

 

このコンビのお話が面白いのはもう周知の事実ですが、「死」というヘヴィなテーマをお2人がどのように料理していくのか、乞うご期待。

対談中、小説、短歌、漫画、映画等、いろいろな作品を取り上げるので、ガイドブック的な側面も持った連載になりそうです。

隔週ペースで更新予定。

お楽しみに。

 

新刊『コロナ禍日記』準備中&一部試し読みスタート

<予告>

7月にタバブックスから、日記アンソロジー『コロナ禍日記』を刊行します。

 

新型コロナウイルスの蔓延により激変した私たちの日常。

未曾有の危機の中、人々はどんな生活を送り、何を思ったのか? 

作家、漫画家、ミュージシャン、店舗経営者……日本、世界各地で暮らす17人が、コロナ禍数ヶ月の日々を記録した日記アンソロジーです。

 

<執筆者>

植本一子(写真家)
円城塔(小説家)
王谷晶(小説家)
大和田俊之(音楽評論家/米・ボストン)
香山晢(漫画家/独・ベルリン)
木下美絵(出版エージェント/韓国・京畿道)
楠本 まき(漫画家/英・ロンドン)
栗原裕一郎(評論家)
谷崎由依(小説家)
田中誠一(映画館経営)
辻本力(ライター、編集者)
中岡祐介(出版社・書店経営)
ニコ・ニコルソン(漫画家)
西村彩(カフェ・ライブハウス経営)
速水健朗(ライター)
福永信(小説家)
マヒトゥ・ザ・ピーポー(ミュージシャン)

 

なお、7月中旬刊行に先駆けて、収録日記の一部をタバブックスのnoteで順次公開していきます。

本日までに、写真家の植本一子さん、小説家の円城塔さん、編集の私辻本の日記をアップしました。

 

note.com

こちらをご覧頂きつつ、刊行をお待ちいただければ幸いです。

よろしくお願いします。

インタビュー:森山裕之(スタンド・ブックス)&レビュー:『アグリー・デリシャス』(Netflix)

<web>

「CINRA.JOB」でのインタビュー連載「その仕事、やめる?やめない?」、第5回がアップされました。

今回ご登場いただいたのは、元『Ouick Japan』編集長、現「スタンド・ブックス」代表&「QJWeb」編集長の森山裕之さんです。

job.cinra.net

 

働く場を変えながら20年以上にわたり編集の仕事を続けてこられた森山さんに、大手企業から個人事業まで、会社の規模にこだわらず、自由に「やりたいこと」を追求する秘訣や原動力を伺いました。

なお、この記事、私の初のオンライン取材でした。

 

<web>

今見ておくべきNetflix作品をレビューする「telling,」の「熱烈鑑賞Netflix」で、食ドキュメンタリー『アグリー・デリシャス: 極上の”食”物語』について書きました。

telling.asahi.com

 

「エキレビ!」でお世話になっていた名編集者アライユキコさんが編集を担当。私は今回初参戦、以降月一で書かせていただきます。

ちょっと前にセカンドシーズンが配信開始になった「アグリー・デリシャス」は、私が「ネトフリに入ってよかった!」と心から思った作品の一つで、いつか何か書いてみたいとずっと思ってたでした。

なので、このような機会をいただけて本当にありがたかったです。

 

あわせてご一読いただけましたら幸いです。

よろしくお願いします。

書評:村井理子『兄の終い』@SPA!

<本日発売>

「週刊SPA!」 5月26日号に、村井理子『兄の終い』(CCCメディアハウス)の書評を書きました。

 

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www.fusosha.co.jp

 

疎遠になっていた兄の突然の訃報。

長年避け続けてきた「憎かった兄」の人生を終いにするための5日間の旅を綴った本エッセイ、病気で働けなくなった兄、脳出血による突然死、汚れの積もったアパート、残された子ども……と陰鬱になりそうな要素てんこ盛りなのに、この清々しい読後感は流石。

私もいまだどこかフラフラし続けている中年の兄なので、なんかいろんな意味で胸が苦しくなったり……。

 

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書評:本間文子著、チェーホフ原作『桜の園』(光文社)

<web>

書評サイト「ブックバン」に、本間文子著、チェーホフ原作『桜の園』(光文社)の書評を書きました。

 

www.bookbang.jp

 

言わずと知れた劇作家チェーホフの代表作を、作家の本間文子さんが小説化したのが本作。

戯曲は、普通に読むのはなかなか手ごわいものですが、この試みの面白いのは、小説にすることで、行間に隠れているドラマや関係性が鮮やかに表れてくるところ。

で、これって、つまりは新たに舞台を1つ作ることと一緒だよな、と思って、そういうことを書きました。

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余談ですが、著者の本間さんとは、かつてある職場(食えない時代に派遣で働いていた会社)で短期間ご一緒したことがあって、部署も違うし特に接点はなかったのですが、なんか面白そうな人だなーと思ってたら、ある日休憩所でお話しする機会があって、その時に昔雑誌「リトルモア」がやっていた「ストリートノベル大賞」(私の作っている雑誌「生活考察」でも連載してくださっている福永信さんが第1回受賞者)の最後の大賞受賞者であることが判明、「おお!」となったのでした。あれからだいぶ経ちましたが、まさかこんな形で関わる機会が来るとは、いろいろと感慨深いです。

チェーホフの戯曲をすでに読んでいる方も、これからチェーホフに触れてみようと思っている方も、それぞれ面白く、興味深く読める作品だと思います。

書評を読んで気になった方は、ぜひお手に取ってみてください。

 

「仕事文脈」vol.16 特集「東京モヤモヤ2020」

<発売中>

編集と執筆で参加している「仕事文脈」(タバブックス)最新号、vol.16が発売になりました。

 

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tababooks.com

 

今回の特集は「東京モヤモヤ2020」。

例のイベントの開催で特別なものとされていた「2020年の東京」。

しかし、新型コロナウイルスによって延期が決定、いまだ先の見えない状況が続いています。

「日本の中心(ということになっている)東京」を問い直すには今しかないだろ、ということで始めた企画でしたが、あれよあれよという間に世の中が一変してしまい、「どうなるんだ、この特集……」という感じでしたが、結果的に続行してよかったなと思っています。

 

とはいえ、いろいろありました。

「東京にモヤモヤする」ということが前提になっている特集なわけですが、僕は基本的には東京が好きなので、編集会議でも編集長の宮川さんと微妙に意見が合わないことも。

東京に対してモヤモヤしまくってると言う彼女に対して、「えー、でもそれは宮川さんが東京出身者だからじゃないですか?」と、地方出身者である私は反論したりしてたのですが、「『東京生まれ・東京育ち』のモヤモヤ」(竹花帯子×前みづえ×宮川真紀)という座談会の聞き手・構成をやったことで、なるほどなーと腑に落ちると共に、いろいろ考えさせられた次第。

 

でも、とはいえ自分としては全然「東京に疲れた」とか思ったことがないので、そのことについては正直に「東京最高?」というエッセイに書きました。ただ、「?」とあるように、それは私の選択や状況とかが大きく関係していているため、手放しに「東京いいよねー」ということではない、ということも書いています。

 

また今回も友人知人の皆さんに「東京のモヤモヤするところ調査」というアンケート企画にご協力いただいてます。

ありんこさん、富井雄太郎さん(株式会社ミルグラフ)、鹿角優邦さん、中崎透さん(Nadegata Instant Party)、KURUMIさん、北條一浩さん、ありがとうございました。

 

あと、連載「『聞く』という仕事」の第3回も書きました。インタビュー仕事における「質問」について考える回です(なお、この話題はもうちょっと続きそうです)。

 

書店、アマゾン、タバブックスのネットストア等で好評発売中です。すごくタイムリーな特集だと思うので、ぜひ読んでみてください。よろしくお願いします。

 

仕事文脈 vol.16
定価  本体700円+税 
A5 判・96ページ 
ISBN978-4-907053-42-0
2020年5月12日発売
装丁 永井ミキジ
装画 makomo

 

特集:東京モヤモヤ2020

2020とセットになって特別なものにされていた東京
ところがだれも予期しなかった事態によって、一変した
東京はなんでもそろっていた、食べていけるのはここだけだった、
ここはこの国の中心だった、本当に?
危機に陥ったなかであらためて考える、東京と仕事とくらしのいろいろ

◎特集
私が違法外国人労働者だったころ 大原扁理
東京という錯覚 高松夕佳
続・東京サバイバル マクロビと狩猟と店と 竹林久仁子
東京最高? 辻本力
場所や仕組みに依存しないで遊ぶ ヤマザキOKコンピュータ
東京のモヤモヤするところ調査
インタビュー・「オリンピックの東京」から脱出したかった理由 
インタビュー・新国立競技場の目の前ではたらく人
座談会「東京生まれ・東京育ち」のモヤモヤ 竹花帯子×前みづえ×宮川真紀
小説・東京より速く遠く 兼桝綾
トークイベント・東京にモヤモヤしない田舎の未来とカルチャー

◎連載
文脈本屋さん・13 REBELBOOKS
仕事回文・12 杉野あずさ・みりんとおさとう
upić się warto・5 家を引っ越すこと、国を移ること 浪花朱音
虹色眼鏡・8 一緒にいよう(寄り添い合って)〜オキナワから東京へ愛を込めて〜 チサ/さようならアーティスト
さわる社会学・6 ほとんどすべて女にとっての経験  堅田香緒里
「聞く」という仕事・3 質問と「流れ」 辻本力
無職の父と田舎の未来・16 小さなメディアがもたらす本当の価値と、モヤモヤを重ねた先の道について さのかずや
35歳のハローワーク・6 番外編 キャリアカウンセラーに聞くジョブチェンジのヒント 太田明日香
仕事文脈コラム 禍の靄のなかで  宮川真紀

 

連載「馴染みの店の、馴染みじゃないメニュー」第5回「ラーメン屋のハンバーグ弁当」

<web>

タバブックスのnoteでやっている連載「馴染みの店の、馴染みじゃないメニュー」第5回がアップされました。

note.com

今回はこんなご時世なので、テイクアウトメニュー「ラーメン屋のハンバーグ弁当」で書いてみました。

無料ですので、ぜひご一読ください〜。