告知と自分の備忘のため、やった仕事はここにアップしていたのですが、最近は手が回らず放置してしまっていました。
以下、まとめていくつか。
<書籍>
構成を担当した、精神科医の春日武彦さんと歌人の穂村弘さんとの対談連載が本になりました(7月17日発売)。タイトルは、『ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと』(イースト・プレス)。キュートな漫画はニコ・ニコルソンさんによるもの。
「死」という重いテーマを軽やかに、しかし確かな切実さをもって語り尽くす対談集です。ブックガイド、短歌ガイドとしての側面もあるので、読後はぜひ話題にのぼった作品にもあたっていただけたら嬉しいです。
ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと
春日武彦(著/文)、穂村弘(著/文)、ニコ・ニコルソン(イラスト)
発行:イースト・プレス
四六判 256ページ
定価 1,600円+税
<紹介>
俺たちはどう死ぬのか? 数えきれぬ患者を診察した精神科医と、数えきれぬ短歌を日々読み続ける歌人。万巻の書物を読んだ二人が、大きなモニターとソファのある精神科医の自宅で、猫を相手に語り尽くす、今考えられるもっとも考えなければならない死と生についてのすべてのこと。
<目次>
序章 俺たちはどう死ぬのか?
第1章 俺たちは死をどのように経験するのか?
第2章 俺たちは「死に方」に何を見るのか?
第3章 俺たちは「自殺」に何を見るのか?
第4章 俺たちは死を前に後悔するのか?
第5章 俺たちは死にどう備えるのか?
第6章 俺たちは「晩節」を汚すのか?
第7章 俺たちは「変化」を恐れずに死ねるのか?
第8章 俺たちは死を前に「わだかまり」から逃げられるのか?
第9章 俺たちは「死後の世界」に何を見るのか?
第10章 俺たちにとって死は「救い」になるのか?
第11章 俺たちは「他人の死」に何を見るのか?
第12章 俺たちは「動物の死」に何を見るのか?
第13章 俺たちは一生の大半を費やすことになる「仕事」に何を見るか?
第14章 俺たちは、死にどんな「幸福」の形を見るか?
手前味噌で恐縮ですが、自信をもって「面白いです!」と断言します、させてください。
よろしくお願いします。
<web>
CINRA.JOBのインタビュー連載「その仕事、やめる?やめない?」最新回がアップされました。
お話を伺ったのは、『呪術廻戦』で総作画監督を務めるなど、その目覚ましい活躍に大きな注目が集まっているアニメーターの西位輝実さん。
アニメーターの世界の「仕事のリアル」をたっぷり伺いました。
「仕事」をテーマにお話を伺うのは今回で2度目ですが、またちょっと違った視点の内容になったのではないかなと(個人的には、今年10周年を迎えた『輪るピングドラム』のお話を聞けたのが嬉しかったです)。
千葉県を舞台にした「千の葉の芸術祭」(8.21-9.12)関連企画として、同芸術祭に出品する写真家・川内倫子さんと、千葉出身で、新作『川っぺりムコリッタ』の公開を11月に控える映画監督・荻上直子さんの対談の聞き手・構成・編集を担当しました。
テーマは、土地と創作、子育てのリアルについて。
千葉・房総エリアにある、川内さんのご自宅の環境がマジで素晴らしかったです。
この度、新たにスタートした飲料メーカーKIRINのオウンド・メディア『KIRINto』の記念すべき一発目の記事「『貢献』ではなく『当たり前』に。利他主義がブランドの未来をつくる」の聞き手・構成を担当しました。
お話を伺ったのは、ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんと、KIRINのロングセラー商品「午後の紅茶」のブランドマネージャーを務める加藤麻里子さん。
アフリカのクラフトとコラボレートしたブランド「TÉGÊ UNITED ARROWS」を通して、現地の人々の自立を支援するユナイテッドアローズと、レインフォレスト・アライアンス認証」取得をサポートするなど、茶葉の生産地であるスリランカの農園を長年にわたり支援してきた「午後の紅茶」。それぞれが考える、ブランドに求められるこれからの姿勢や、「誰一人取り残さない」世界像についてお話しいただきました。
近年広く浸透しつつある「SDGs(持続可能な開発目標)」というワードを、あらためて問い直すような視点が印象的な対談でした。
余談ですが、キンミヤ焼酎の「午後の紅茶」割り(特に無糖とストレート)は、我が家の定番です(書評家の豊崎由美さんに教えてもらった飲み方。おそろしく飲みやすいので飲み過ぎ注意)。
<雑誌>
『NHK短歌』での穂村弘さんの対談連載「穂村弘、対して談じる。」、初エッセイ集『犬もどき読書日記』が話題の石山蓮華さんゲスト回が、現在発売中の9月号をもって全3回フィニッシュしました。
個人的には、「エモい」という言葉をめぐる対話が非常に興味深かったです。
自分の感動を、そうした「共感の大網」に回収されたくない、という石山さんの強い意志にグッときました。
ぜひ、3回通して読んでいただけたら嬉しいです。