『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

ルポ執筆&対談構成:『文學界』9月号「大学で『文學』は学べるか」

【本日発売】

文學界』9月号の特集「大学で『文學』は学べるか」で、「滝口悠生潜入ルポ 東大・早大・法大・近大の『白熱教室』」の執筆と、「千葉文夫×滝口悠生 師弟対談」の構成を担当しました。


http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/



滝口悠生潜入レポ 東大・早大・法大・近大の『白熱教室』」は、芥川賞作家・滝口悠生さん、『文學界』編集部の丹羽健介さんと一緒に、「文学部の今」を実地体験すべく行った大学巡りの記録です。
小説家や評論家が教鞭をとる4つのキャンパスに潜入する滝口さんを追いました。
授業の模様や滝口さんの感想はもちろんのこと、授業を受けていた学生さんにもお話を伺うなど、いろいろな“声”を集めたルポになったかなと思います。


なお、見学させていただいたのは、ロシア東欧文学者の沼野充義氏(東大)、小説家の島田雅彦氏(法大)、小説家の堀江敏幸氏(早大)、小説家の奥泉光氏(近大)の演習や授業。
これがもう、それぞれ本当に面白く刺激的で、学ぶことの楽しさ・豊かさを再確認した次第。
そして、はるか昔を思い返し、「もし、もう一度学生に戻れるなら、今度はちゃんと勉強しよう……」と反省したのでした(苦笑)。


そして、もう1つの「千葉文夫×滝口悠生 師弟対談」は、『文學界』16年3月号収録の滝口さんの芥川賞受賞記念インタビューで「特別に印象に残っている授業」として挙げられていた千葉文夫氏の演習を振り返りつつ、「即効性」「有用性」だけでは計れない「文学の価値」に迫るロング対談です。
「偶然性」を重んじ、めまぐるしく展開・飛躍していく刺激的な対話をお楽しみください。


担当したのはトータルで36ページ(準備や取材や執筆で、7月はほとんどこれにかかりきりでした)。
久々に長いのを書かせていただき、大変でしたが、ひじょうにやりがいのある仕事でした。
また同特集では、『伯爵夫人』の三島由紀夫賞受賞が話題の蓮實重彦氏のインタビューもあり、その並びにあるのが何とも畏れ多いです……。


このような機会をいただき、本当にありがとうございました。


というわけで、何卒ご一読のほどを!
よろしくお願いします!!