『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

『生活考察』Vol.06 発売!

お待たせしました。
約5年振りとなる『生活考察』最新号、いよいよ発売です。



正確には2018年11月27日が発売日なのですが、一部の書店ではすでに販売がスタートしている模様です。
今後の予定としては、11月25日(日)に開催される文学フリマhttps://bunfree.net/event/tokyo27/)で先行販売、さらにその前日24日(土)、下北沢の「PRANK WEIRD STORE」https://twitter.com/ohta_yasuhisa)で、今号の著者の一人である小説家の太田靖久による直接販売があります(10部限定・くじ引きサービス付)。


久々に出すので不安もありましたが、結果的にすごく面白い、「作ってよかったな」と思える内容になりました。
ご一読いただければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします(ぜひSNS等に感想を書いていただけたら嬉しいです)。

「生活考察」Vol.06


話題の書き手たちの生活エッセイを多数収録し、読書界の注目を集めた“ある種の”ライフスタイル・マガジンが、約5年の沈黙を破り「タバブックス」より復活します。ともすれば、あっさりと取りこぼしてしまう、ささやかな生活の断片。そこから導き出される「考えようによっては得るところがある」かもしれぬ<何か>ーー。「生活」を想像力で照射する雑誌、それが「生活考察」です。


編 辻本力
デザイン 内川たくや
発行 タバブックス
定価  本体1000円+税 
A5判・128ページ 
ISBN978-4-907053-29-1
発売 2018年11月27日


<寄稿>
浅見北斗(Have a Nice Day!) 「バビロンとファックしよう’18」
内海慶一(文筆家/都市鑑賞者) 「ちいさい季節」
海猫沢めろん(小説家) めんどくさいしどうでもいい 第6回「テロ」
円城塔(小説家) かきものぐらし 第6回
王谷晶(小説家) 「未来世紀豚汁」
大谷能生(音楽家) ディファレント・ミュージックス 第6回「レコードを洗う」
太田靖久(小説家) 「『犬の看板』探訪記 《茨城犬篇》」
岡崎武志(ライター) 「油絵を描くと生活は」
小澤英実(文学者) 「あたし、この戦争が終わったら……」 第6回「ぼくらが旅に出る理由」
春日武彦精神科医) 文章秘宝館 第1回「赤い四角形」
岸本佐知子(翻訳家) もにょもにょ日記 第1回
栗原裕一郎(批評家) おまえはベイビー 第1回
古谷田奈月(小説家) 「生活に適した想像」
佐々木敦(批評家) 普段の生活 第6回「旅する普段の生活ふたたび」
須藤輝(ライター) カラダのこと 第3回
辻本力(『生活考察』編集発行人) 「悩ましきバナナ」
林哲夫(画家/古本ライター) 好きなことだけして暮らしたい 第6回
速水健朗(ライター) 都市生活者のためのアーバン・ミュージック・ガイド 第5回
panpanya(漫画家) 「街路樹の世界」
福永信(小説家) 日付と時間のある文章 第6回「年譜のある文章」
藤原麻里菜 (文筆家/映像作家) 「記憶と思考ぶつかり『無駄』が生まれる」
butaji(音楽家) 「告白の作り方」


<鼎談>
春日武彦精神科医)×穂村弘歌人)×海猫沢めろん(小説家)
「僕らは大人になれたのか?ーーこれからの“成熟”考」
 生き方が多様化し、「大人」の在り方も、今と昔とでは様変わりしているように感じられる現在。 この時代に「大人になる」「成熟する」とは、果たしてどういうことなのか? 悩める精神科医、社会的常識への違和感を綴る歌人、新時代のイクメン小説『キッズファイヤー・ドットコム』の著者が、それぞれの視点から、現代における「大人像」に迫ります。


<ルポ&対談>
柴崎友香(小説家)×滝口悠生(小説家)
「散歩と文学ーー歩くこと、考えること、そして書くこと」
「歩く」描写の多い小説家は、自身が歩く時、その土地の何に着目し、どんなことを考えるのか? 人気作家2人が実際に散歩する過程を追ったドキュメント。「歩く」ことと小説との関係を考える対談も読み応えたっぷりです。


※書店さまへ:バックナンバー(創刊号は品切)は、「ツバメ出版流通」にて取扱中です。同社のサイト(http://tsubamebook.com)内にある注文書をご利用ください。
※バックナンバー購入希望のお客さまへ:書店にてご注文いただくか、タバブックスの通販サイト(1500円以上で送料無料)をご利用ください。https://tababooks.stores.jp

ルポ執筆:文學界12月号

<本日発売>
文學界』12月号・特集「書くことを「仕事」にする」に、「芥川賞作家を輩出する小説講座」というルポを書きました。


http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/



二〇一八年に、石井遊佳・若竹千佐子という2人の芥川賞作家を輩出したことで大きな注目を集めている、根本昌夫さんの小説講座に潜入、受講生にもお話を伺いました。
一ライターとしても、いろいろと発見のある充実した取材でした。
なかなか良い記事を書けたのではないかなぁと。


ご一読ください。


文學界 2018年12月号

文學界 2018年12月号

「生活考察」Vol.06 執筆者発表!

お待たせしました!


11月に刊行予定の「生活考察」最新号、執筆者はこんな感じになっております。


広告のご協賛・応援プランも、引き続き募集中です。
じつはまだそれほど集まっていないのですが(切実……)、もし執筆者や本誌のコンセプト等にピンと来られた方は、ぜひご検討いただければ幸いです。
詳しくはこちらをご覧ください→ http://d.hatena.ne.jp/fiddle-stick/20180729


また、本誌のコンセプトはこちらにまとめてあります。
あわせてご覧いただければ幸いです。
http://d.hatena.ne.jp/fiddle-stick/20180912


よろしくお願いします!

「生活考察」Vol.06 執筆者発表


<TEXT>
浅見北斗(音楽家・Have a Nice Day!)
内海慶一(文筆家/都市鑑賞者)
海猫沢めろん(小説家)
円城塔(小説家)
王谷晶(小説家)
大谷能生(音楽家
太田靖久(小説家)
岡崎武志(ライター)
小澤英実(文学者)
春日武彦精神科医
岸本佐知子(翻訳家)
栗原裕一郎(批評家)
古谷田奈月(小説家)
佐々木敦(批評家)
須藤輝(ライター)
辻本力(『生活考察』編集発行人)
林哲夫(画家/古本ライター)
速水健朗(ライター)
panpanya(漫画家)
福永信(小説家)
藤原麻里菜 (文筆家/映像作家)
butaji(音楽家


<対談>
柴崎友香(小説家)×滝口悠生(小説家)
「散歩と文学ーー歩くこと、考えること、そして書くこと」


<鼎談>
春日武彦精神科医)×穂村弘歌人)×海猫沢めろん(小説家)
「僕らは大人になれたのか?ーーこれからの“成熟”考」


デザイン:内川たくや
発行:タバブックス
編集発行人:辻本力


川嶋未来氏(SIGH)の寄稿は、都合によりキャンセルとなりました。申し訳ありません。

あらためまして、「生活考察」とは?

約4年ぶりに再開することになる「生活考察」。
編集発行人である私・辻本が、そもそもどんなことを考えてこの雑誌を作ったのかーーは、創刊号(2010年)のまえがきに書きました。
今回のリスタートにあたり同文を読み返してみたところ、(懐かしくはありましたが)「俺、ぜんぜん成長してないんじゃないか?」と呆れてしまうくらい、そのまんま今の気分なので驚きました(苦笑)。
というわけで、「生活考察」とはこういうコンセプトの雑誌です、ということをあらてめてお伝えするため、ここにその全文を転載します。
もし賛同していただけるようでしたら、広告の協賛や応援プランなどもご用意しておりますので、ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。


詳しくは、以下のURLをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/fiddle-stick/20180729


それでは、生活について考えましょうか。(「生活考察」Vol.01より)


「生活考察」という、その愚直なネーミングからもお察しいただけるように、本誌は、<生活>について考えることをテーマにしています。よって、“ある種の”ライフスタイル・マガジンではあります。
 しかしながら、いわゆる定石の「理想の生活」「ワンランク上の生活」及び「理想の生活を実現するためのアイテム」等にとりわけ重きを置きません(もっとも、「より良い生活の追求」は「生活について考えること」にそもそも内包されているとも言えるわけですが)。かつ雑誌をあげて提案する「スタイル」もとくに持ち合わせておりません。むしろハナから「スタイルの提案」を放棄し、積極的に多様なスタイルにまみれてみることーーそこから生活を考察していきたいと考えております。
 そんな雑誌なものですから、生活において「即役に立つ」類の情報には乏しいかもしれません。しかし、実用的な情報とかとはまた違った意味で「役に立つ」、それもいいじゃないかと。
 ともすれば、あっさりと取りこぼしてしまう、ささやかな生活の断片。そして、そこから導き出される、「考えようによっては得るところがある」かもしれぬ<何か>ーーそんな中にこそ、現代を“楽しく”サヴァイヴするための術・発想・考え方が潜んでいるように思えるのです。つまり、生活が孕む/生活から立ち上がる<想像力>を、衣・食・住と同等に重要な要素として捉え直すこと、そして、その想像力をもって私たちの生活を照射してみること、それがこの雑誌において試みようとしていることかもしれません。
 はっきり言って、生活していくことは楽ではありません。私も、現在仕事を辞め、こうして生活をテーマに雑誌などつくりはじめたわけですが、そのくせ、自身の生活はすでに破綻しかかっている始末……(註:創刊当時は、仕事を辞め、20代後半にして初の上京をしたばかりということもあり、今以上に不安定かつ先行きの見えない時期でした。ちなみに創刊号は、失業保険をブチ込んで作りました。今考えると無謀極まりないです……)。しかし、少々自嘲気味になることはあれ、そう悲観的にはなっておりません。なにせ私たちは、生活にかまけ、とらわれながらも、それを楽しみ、なんならときに逃避したり、あるいは飛躍したりする想像力を有す生き物なのですから。それに、生きていかねばならない以上、なんとか生きていくしかないわけで、だったらせめて「生活、面白いですよ」と言いたいわけです。そのために考えうることは、まだまだ残されているんじゃないかと。
 というわけで、どうにもまとまらぬご挨拶になってしまいましたが、兎にも角にも、はじめてみたいと思います。お楽しみいただければ幸いです。


「生活考察」編集発行人・辻本力

SPA書評:漫画版『夫のちんぽが入らない』

<本日発売>

「週刊SPA!」9月18日・25日合併号に、原作:こだま、漫画:ゴトウユキコ『夫のちんぽが入らない』(講談社)の書評を書きました。


https://www.fusosha.co.jp/magazines/detail/4910234540981




身体で繋がることのできない絶望と、それを乗り越えて歩み出そうとする夫婦の姿を、妻の側から描いた話題の私小説の漫画版です。
原作をリスペクトしつつ、漫画ならではの「ちんぽ」を追求した意欲作です。


また、このタイミングで原作も文庫化されるので(9/14、講談社刊)、未読の方はぜひ〜。



SPA!(スパ!) 2018年 9/25 号 [雑誌]

SPA!(スパ!) 2018年 9/25 号 [雑誌]

※文庫版のリンクがうまく貼れないので諦めましたが、アマゾンで予約可。
https://amzn.to/2Qf7HSp

イベント終了、お礼

8月26日に開催しましたトークイベント、生活考察 presents「僕らは大人になれたのか? これからの“成熟”考」(春日武彦さん×穂村弘さん×海猫沢めろんさん×司会:辻本力)、おかげさまで大盛況のうちに終了しました。


ご来場いただいた皆さま、登壇者の皆さま、会場の荻窪ベルベットサンさま、スタッフの皆さま、誠にありがとうございました。
むちゃくちゃ楽しかったです。


以下、当日の写真をちょこっと公開します(撮影は友人のYuta Ohashiさん)。
皆さん、超いい笑顔(笑)。


なお、この日の模様は、秋発売の「生活考察」Vol.06に収録予定です。
そちらもお楽しみに!