『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

最近行ったもの

<最近行ったもの>


『生活と芸術―アーツ&クラフツ展』(東京都美術館
自分がお紅茶系の人間ではないことを再確認。
けっきょく、民芸のコーナーが一番好き、というか落ち着く(まったく詳しくはないけど)。
バーナード・リーチをはじめ、間抜けな可愛さが愛おしい(なんて言うと怒られるのかもしれないが)。


ルイス・フューレイのライブ(高田馬場AREA)
いやはや、これには驚いた。
まさか生で観る機会が訪れようとは思わなんだ(ソロ作は30年近く前に出されたきりだし)。
ヴォーカル+ピアノ(ルイス)、ピアノ、コーラス×2(内1人は娘さん)の4人編成。
声がしっかりと出ていることに安心し、ただただ凝視、ただただ耳を傾ける。
ハスラーズ・タンゴ』を生で聴ける喜びたるや……ちょっと泣きそうになった(もちろん、この曲だけではない)。
終演後、まさかのサイン会。
たどたどしい英語しか話せぬことがもどかしい。
物販のCDシングルにサインを貰い、短く言葉を交わし、握手。
この間、ほとんど頭真っ白。


みーちゃん展「ちびども」(キワマリ荘)
友人の展覧会。
会場のキワマリ荘は民家をギャラリーとして使用している所。
「ギャラリーに改装して」というよりも「ギャラリーとして使用している」感じ。
作家のみーちゃん&五嶋英門氏がいる…のは当然として(居ると知っていたので)、さらにその日はみーちゃんのお母さんが。
私も炬燵に入り、作家の、というよりも、おもにお母さんのお話を拝聴。
なぜかおたふく風邪の話になり、私が「やってないんですよねー」と言うと、「それはマズい、今すぐ病院だ」とひどく脅かされた。
肝心の作品。
メモ用紙大の紙に描かれた絵がたくさん、天井には手作りの人形(ぬいぐるみ?)が多数ぶらぶら。
パートナーである五嶋氏の作品(を展示した空間)を見たときにも感じたのだけれど、少し前まで居た誰かの残り香がする(本当に匂いがするわけではなく)、というか、気配の残響(言葉としておかしいか?)みたいなものを感じる。
とはいっても、その誰かが去ってから経過したであろう時間の長さは異なる。
五嶋氏…つい今しがたまで居た人間が唐突に消失してしまったような感じ。
みーちゃん…だいぶ前にいなくなった誰かの気配が未だ残っている感じ(これは会場が民家であることも関係があるのかな)。