『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

みちくさ市&西荻ブックマーク

一日暑かった!
でも、一番好きな季節が夏な私にとってはありがたい。
冷夏になんてなられたら、それこそたまったものじゃない。
なんせ、一番過ごしやすいのが夏なのだから、冷夏じゃ一年台無しな感すらある。


今日は午後イチで目白駅へ。
そこからてくてく歩いて雑司が谷鬼子母神通りへ、みちくさ市を見にいく(http://kmstreet.exblog.jp/)。
岡崎武志さん(http://d.hatena.ne.jp/okatake/)のお店も発見、しかしご本人は不在。
しかし、そのままフラフラしていると、本を物色されている氏を発見、ご挨拶することができた。
ユリイカ富岡多恵子特集号、鴨居羊子・著『カモイクッキング』(ちくま文庫)を購入。
で、岡崎さん手製(?)の古本おみくじなるものを引かせていただいたのだが、なんと凶…基本占い的なものは信じないし引かない主義なので(信じると結果滅入ることになるから)、気にしない気にしない(と自分に言い聞かせる)。
おみくじによれば、「あなた向きの本」は『暗夜行路』…(苦笑)。
そういえば、私の前におみくじを引いたらしいおばさんは、凶を引いた私に、「私なんか、エロって書いてあるの引いちゃったわよ、この歳でエロって!!」としきりにいっていた(そのおばさん、結局そのあともう一度引いて、今度は大吉を引き当てていた。しかしアッパーなおばさんだった)。
おみくじに「エロ」というのは、どうやら前回おみくじをやったときに「吉」が「エロ」と読めて面白かったから今回から導入したそうである(岡崎さん談)。
その後、いろいろと周囲に居た方をご紹介いただく。
感謝。


そのまま西荻に移動。
続いて、西荻ブックマーク「ガルボのように――1920-30年代東京・モダンガールとしての尾崎翠」(http://nishiogi-bookmark.org/2009/nbm34/)に。
岡崎さん同様、WALKの日記特集に寄稿していただいた小澤英実さん(http://d.hatena.ne.jp/amyo/)のトークが目当て。
話し手御三方めいめいの興味が微妙に異なっているところが面白い。
河出の尾崎本を読了してから臨むことができなかったのは残念だったが(半分くらいは読んだのだが)、小澤さんの「悪い薬の副作用――尾崎翠と海外文学」は面白いです。
アカデミックな評論として読める一方、それだけでは終わらせないというか、毎度お見事。
あとトークでは、モガ=不良というラインの話に笑う。
モガと呼ばれた方々の通称、そのネーミングには味わい深いものがある(レディース的、とでもいえばいいか)。
トーク後、小澤さんにご挨拶、またまた周囲に居た方をご紹介いただく、感謝。
少し前に福永信さんのイベントの打ち上げでお話した洋泉社河出書房新社の編集者の方々とも再会。
また、電話でしかやりとりをしたことのなかった晶文社の方にも声をかけていただき、お話することができたのも嬉しかった。


今日の名文「おお、ふぃおな・まくろうど! あなたは、女詩人として生きていらした間に、科学者に向って、一つの注文を出したいと思ったことはありませんが――霞を吸って人のいのちをつなぐ方法。私は年中それを願っています。でも、あまり度々パン! パン! パン! て騒ぎたかないんです」(by 尾崎翠)→リアルに我が現状なり。