『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

穂村弘『あの人と短歌』(NHK出版)発売 & Netflix「型破り!なんでもチャンピオンズ」レビュー@telling,

<本日発売>

聞き手・構成を担当している「NHK短歌」テキストの穂村弘さんの対談連載「穂村 弘、対して談じる。」が、この度ついに書籍化されました。

タイトルは『あの人と短歌』(NHK出版)、これまでにお迎えした短歌好き16名との対話を収録しています。

www.nhk-book.co.jp

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あの人と短歌

著 穂村弘

 

16人の気になる「あの人」とホムラさんの、今日はとことん短歌談義。
NHK短歌」テキストの人気連載「穂村 弘、対して談じる。」でお迎えした短歌好き16名との、待望の対談集。
穂村さんの熱望から対話が実現したゲストは、意外な「あの人」たち。
短歌からひと、ひとから短歌が見えてくる。


ゲスト:北村薫(作家)、酒井順子(エッセイスト)、三浦しをん(作家)、清家雪子(漫画家)、高原英理(小説家)、知花くらら(モデル・女優)、金原瑞人(翻訳家)、文月悠光(詩人)、鳥居(歌人)、朝吹真理子(小説家)、小澤實(俳人)、保阪正康(ノンフィクション作家)、里中満智子(マンガ家)、吉澤嘉代子(シンガーソングライター)、名久井直子(ブックデザイナー)、俵 万智(歌人

 

発売日 2020年12月10日
価格 定価:1,760円(本体1,600円)
判型 四六判
ページ数 272ページ
商品コード 0016278
Cコード C0092(日本文学詩歌)
ISBN 978-4-14-016278-1

 

 この対談連載、スタートは2016年8月だから、気づけばもう4年以上も続いているんですよね。書籍化に伴い、あらためて16人分読み返したわけですが、あらためて本当に面白かったです。

一部例外はありますが、ご登場いただいたゲストのほとんどが短歌外のジャンルで活躍されている方(かつ短歌好き)。ゆえに、同じ「表現」でも、ジャンルが違うとこんなにも思想やアプローチが違うのか! という面白さがありました。また逆に、「こういうところは通ずるものがあるのか」という点も多々あり、まさに表現と表現の「境界線」を言語化するような内容だったんだな、とあらためて気づかされました。

それから2018年には穂村さんの17年振り(!)の新歌集『水中翼船炎上中』が刊行されたわけですが、この対談の中では穂村さんの作歌に対する悩みなども吐露されていて、つまりこの対談集の一部は、新歌集が出るまでの一種のドキュメントのようにも読める。

そういう意味では、これは「記録」でもあるわけですね。

多様な読み方ができる一冊として、自信をもってお送りします。短歌に関心がある人はもちろん(作歌をする上でヒントになる内容もあるはず)、ここに並ぶゲストの方々のファンの皆さん、「表現」に関心がある人……多くの人にアピールする内容になっていると思います。

よろしくお願いします。

 

 

<web>

「telling,」のNetflixレビューページ「熱烈鑑賞Netflix」に、ちょっと風変わりなマイナー競技に情熱を燃やす人々を追ったドキュメンタリー番組「型破り!なんでもチャンピオンズ」のレビューを書きました。

telling.asahi.com

 

このリレー連載では、だんだんと面白ドキュメンタリー担当のようになりつつあります。ご一読いただければ幸いです。