『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

悲しいかな、地元最後の古本屋となってしまったお店に遊びに行く。

経営はキツイけど、古本屋が街から無くなっちゃうのもね…というお店の方のお話に、頑張ってくれ!と思うこと切実。


数冊ピックアップし、レジに向かう。
と、その中の一冊の著者である丸谷才一氏が最近来店したときのエピソードを伺い、にっこり。
このお店、入るとすぐに100円均一の棚があるのだが、来店した丸谷氏はまずはそこをチェックされ、お店の方に「よかったー、僕の本(100均棚に)なかったよ!」と仰られたそうな。
丸谷氏の本はやはり売れているし、文庫にもなっているから、100均棚にあったとしても不思議ではない。
たまたまその日になかったんで、よかったのよー、とお店の方。
ちなみに私がその日買った丸谷氏の著書は、100均棚から抜かせていただいた。
著者としては複雑な心境なのでしょうが、私のような貧乏人にとっては、(100円で買えるってことは)やはりありがたい限りなのである。
もっとも100円で売られているってことは、ある種、「売れた」ことの証明である(もちろん、100円で売られている本の全てが全てとは言えないが)。


会計時、読み終わったから、と「彷書月刊」の新しい号をいただいた。
ラッキー。
その後、人を待つ間、道端のベンチで読みふける。