『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

対談後編:いとうせいこう×九龍ジョー@文學界、Netflix「タイガーキング: ブリーダーは虎より強者?!」レビュー@telling,

<発売中>

文學界』(文藝春秋)2021年3月号で、いとうせいこうさんと九龍ジョーさんの対談「すべての藝能野郎ども」の構成を担当してます。

www.bunshun.co.jp

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新作小説『夢七日 夜を昼の國』を刊行したいとうさんと、伝統芸能の最前線に迫る評論集『伝統芸能の革命児たち』を上梓した九龍さんによる、古典芸能のアクチュアリティをめぐる対談、後編です(前編は1月号に掲載)。

 

伝統藝能はどのように現代カルチャーと共振しているのか? 能の今昔をめぐる対話から始まり、『ワンピース歌舞伎』以降の伝統芸能の世界、現代の悪場所論、さらには『ヒプノシスマイク』『刀剣乱舞』まで縦横無尽に語り尽くします。

 

実に24ページにおよぶ長尺(前編よりかなり長いです)・濃厚な内容ながら、お2人の語りの妙とテンションの高さゆえに一気読み必至です。ぜひご一読ください。

 

 

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「telling,」のNetflixレビューページ「熱烈鑑賞Netflix」に、トラに魅了され、私設動物園を開園した男が転落していく様を追ったドキュメンタリー「タイガーキング: ブリーダーは虎より強者?!」のレビューを書いてます。

 

telling.asahi.com

 

書評:岸本佐知子『死ぬまでに行きたい海』@SPA!、対談:春日武彦×穂村弘「俺たちはどう死ぬのか?」第14回

<発売中>

「週刊SPA!」 1月26日号に、岸本佐知子さんの『死ぬまでに行きたい海』(スイッチパブリッシング)の書評を書きました。

まさに今読むべき旅エッセイ集の大傑作。

というか、もう延々と読んでいたい……。

www.fusosha.co.jp

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構成を担当している精神科医春日武彦先生と、歌人穂村弘さんによる「死」をめぐる対談連載「俺たちはどう死ぬのか?」(イラスト:ニコ・ニコルソンさん)、先日第14回がアップされました。

www.mag2.com

 

今回のテーマは「仕事と死」。

人生におけるかなりの時間を費やすことになる「仕事」というものを通して、「死」という最期を考えます。

春日先生の産婦人科医時代の修羅場話、穂村さんの嫌で嫌で仕方がなかった会社員時代の話、仕事は辛くないけど出勤がイヤ、「働かない」ことの罪悪感、「経済」を中心とした一般社会への違和感……などなど、今回も盛り沢山の内容です。

そして、次回いよいよ最終回!

「タバブックス」社外役員退任のご報告、春日武彦×穂村弘「俺たちはどう死ぬのか?」(イラスト:ニコ・ニコルソン)第13回

<ご挨拶>

遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いします。

 

ちょっとだけご報告を。

2019年から約2年間、出版社「タバブックス」の社外役員(という呼称は大げさなのですが)として仕事をしてきましたが、本業のライター仕事が忙しく首が回らなくなってきたため、昨年末付けで完全フリーランスに戻りました。

とはいえ、これからも業務委託という形で、タバブックスとはお仕事をさせていただきます。

しかし、そうした決断をした矢先にこの緊急事態宣言で、「このタイミングで良かったのか?」「仕事が激減したらどうしよう?」みたいな不安が湧いてきて、困ったものです……。

多少忙しいとはいえ、タイミング次第なところもあるので(あと、まもなく完走する連載もありますし)、仕事のご依頼はお気軽にいただければ幸いです。継続性のあるお仕事なども、お待ちしてます。

 

 

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構成を担当している精神科医春日武彦先生と、歌人穂村弘さんによる「死」をめぐる対談連載「俺たちはどう死ぬのか?」(イラスト:ニコ・ニコルソンさん)、先日第13回がアップされました。

www.mag2.com

 

最新回では、「動物の死」を通して見えてくる、私たち現代人の死生観について考えます。この対談連載の中でも、特に内容の濃い回の1つだと思います。ニコさんのイラストも、「おお、ここを、こうビジュアル化するのか!」という驚きがあり、最高です。ぜひご一読ください。

 

 

 

 

 

インタビュー:マンガ編集者・豊田夢太郎@CINRA.JOB、「東京芸術祭2020」コラム:セノ派「移動祝祭商店街 まぼろし編」をめぐって 街編

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「CINRA.JOB」のインタビュー連載「その仕事、やめる?やめない?」、第8回がアップされました。

今回お話を伺ったのは、マンガ編集者の豊田夢太郎さんです。

job.cinra.net

 

アニメ制作・芸能マネジメントなどを手がける株式会社ミキサーの一部「ミキサー編集室」に所属し、精力的に作品を世に送り出し続けている夢太郎さん。

かつての、「大手出版社のマンガ編集部所属のフリーランス編集者」という、ちょっと独特な働き方をされていた時代から今に至るまでを振り返っていただくと共に、WEBマンガの台頭目覚ましい現在から見る、マンガ編集者の「これから」についてたっぷりお話を伺いました。

なお私は、かつて夢太郎さんが所属されていたマンガ雑誌「月刊IKKI」(小学館)の最後の1年間、巻末でやっていた編集長・江上英樹さんと副編集長・湯浅生史さんとの対談連載の聞き手・構成を担当していたことがあり、その縁でお目にかかったのが、かれこれ7年くらい前でしょうか。

こうしてガッツリお話を伺う機会を得られたことは、「ついに」という感じで感無量です。

マンガに対する真摯な態度が伝わってくるインタビュー、ぜひご一読ください。

なお、分量の関係で泣く泣くカットとなりましたが、マンガを扱う編プロからステップアップしていく方法もあるので、マンガ編集未経験者は、いわゆる大手の新卒採用に可能性を限定せず、ぜひいろいろ探してみてください、ということもおっしゃっていました。

参考になれば幸いです。

 

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「東京芸術祭2020」(2020年9/30〜11/29)関連のテキストを、新たな観点から紹介するキュレーション・コラム的なものを連続で書いています。今回は、

 

「“集まらない”祝祭」体験記 in 大塚 セノ派「移動祝祭商店街 まぼろし編」をめぐって 街編

 

と題し、11月に現・我が地元の、豊島区は大塚を舞台に開催されたセノ派「移動祝祭商店街 まぼろし編」のルポ的なものを書いてみました。

tokyo-festival.jp

 

これ、商店街に用意されたポイントをまわってQRコードのシールを集めるんですが、各所に顔ハメパネルが用意されているのですね。

なので、全部まわって私も写真を撮ってきました。

酒でむくんだ顔を晒すのは躊躇されましたが(お見苦しいものをスミマセン…)、資料としてあわせて掲載します。

ご笑覧ください。

 

 

 

書評:稲田俊輔『だいたい15分! 本格インドカレー』@QJWeb、春日武彦×穂村弘「俺死に」第12回、対談:『NHK短歌』1月号 美村里江×穂村弘

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Quick Japan』のwebメディア『QJWeb』(初寄稿)に、エリックサウス稲田俊輔氏のレシピ本『だいたい15分! 本格インドカレー』(柴田書店)の“実際に作ってみた”書評を書きました。

 

qjweb.jp

 

詳しくはとにかく読んでいただきたいのですが、本当に何を作っても簡単で美味しい、とても素晴らしレシピ本です。

一応タイアップ記事ではあるのですが、特に何も気にせず、好き勝手書かせていただきました。よって、忖度もありません。本書を読んで、ぜひ「インドカレー沼」にハマっていただければと。

 

 

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構成を担当している精神科医春日武彦先生と、歌人穂村弘さんによる「死」をめぐる対談連載「俺たちはどう死ぬのか?」(イラスト:ニコ・ニコルソンさん)、現在、第12回まで更新されています。

 

www.mag2.com

 

最新回は「SNSの追悼コメントで自己アピールする人ってどう思う?」。

今回は、自分ではなく「他者」の死について考えます。

職業柄、雑誌や新聞などに追悼文を頼まれることも少なくないお2人。しかし、関係性や自分の中での落としどころの問題などもあり、苦労されることも少なくないとか。

また近年、訃報が出るとSNSなどに溢れる追悼コメントなども俎上に上ります。

その他、穂村さんは故人に言及する際に「どこからが不謹慎なのか?」に悩み、春日先生は医者としての「死」へのスタンスを語ります。

ぜひご一読ください!

 

 

<発売中>

NHK短歌』の穂村弘さんの対談連載「穂村 弘、対して談じる。」(聞き手・構成を担当)、1月号から3回に渡ってご登場いただくのは、女優・エッセイストの美村里江a.k.aミムラさんです。

www.nhk-book.co.jp

 

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3年間かけて作られた初歌集『たん・たんか・たん』(青土社)の話はもちろん、役者詠みの難しさ、短歌に無意識のうちに使ってしまう言葉の背景にあるもの……などなど、たっぷりとお話を伺いました。

写真もたいへんお美しいです。ぜひに。

 

また今月発売になった、この連載の4年・ゲスト16人分が1冊にまとまった『あの人と短歌』(NHK出版)もご好評いただいてます。

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短歌がテーマではありますが、広く「表現」というものについての、真摯な思想が語られた本でもあります。

あわせてよろしくお願いします。

 

 

穂村弘『あの人と短歌』(NHK出版)発売 & Netflix「型破り!なんでもチャンピオンズ」レビュー@telling,

<本日発売>

聞き手・構成を担当している「NHK短歌」テキストの穂村弘さんの対談連載「穂村 弘、対して談じる。」が、この度ついに書籍化されました。

タイトルは『あの人と短歌』(NHK出版)、これまでにお迎えした短歌好き16名との対話を収録しています。

www.nhk-book.co.jp

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あの人と短歌

著 穂村弘

 

16人の気になる「あの人」とホムラさんの、今日はとことん短歌談義。
NHK短歌」テキストの人気連載「穂村 弘、対して談じる。」でお迎えした短歌好き16名との、待望の対談集。
穂村さんの熱望から対話が実現したゲストは、意外な「あの人」たち。
短歌からひと、ひとから短歌が見えてくる。


ゲスト:北村薫(作家)、酒井順子(エッセイスト)、三浦しをん(作家)、清家雪子(漫画家)、高原英理(小説家)、知花くらら(モデル・女優)、金原瑞人(翻訳家)、文月悠光(詩人)、鳥居(歌人)、朝吹真理子(小説家)、小澤實(俳人)、保阪正康(ノンフィクション作家)、里中満智子(マンガ家)、吉澤嘉代子(シンガーソングライター)、名久井直子(ブックデザイナー)、俵 万智(歌人

 

発売日 2020年12月10日
価格 定価:1,760円(本体1,600円)
判型 四六判
ページ数 272ページ
商品コード 0016278
Cコード C0092(日本文学詩歌)
ISBN 978-4-14-016278-1

 

 この対談連載、スタートは2016年8月だから、気づけばもう4年以上も続いているんですよね。書籍化に伴い、あらためて16人分読み返したわけですが、あらためて本当に面白かったです。

一部例外はありますが、ご登場いただいたゲストのほとんどが短歌外のジャンルで活躍されている方(かつ短歌好き)。ゆえに、同じ「表現」でも、ジャンルが違うとこんなにも思想やアプローチが違うのか! という面白さがありました。また逆に、「こういうところは通ずるものがあるのか」という点も多々あり、まさに表現と表現の「境界線」を言語化するような内容だったんだな、とあらためて気づかされました。

それから2018年には穂村さんの17年振り(!)の新歌集『水中翼船炎上中』が刊行されたわけですが、この対談の中では穂村さんの作歌に対する悩みなども吐露されていて、つまりこの対談集の一部は、新歌集が出るまでの一種のドキュメントのようにも読める。

そういう意味では、これは「記録」でもあるわけですね。

多様な読み方ができる一冊として、自信をもってお送りします。短歌に関心がある人はもちろん(作歌をする上でヒントになる内容もあるはず)、ここに並ぶゲストの方々のファンの皆さん、「表現」に関心がある人……多くの人にアピールする内容になっていると思います。

よろしくお願いします。

 

 

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「telling,」のNetflixレビューページ「熱烈鑑賞Netflix」に、ちょっと風変わりなマイナー競技に情熱を燃やす人々を追ったドキュメンタリー番組「型破り!なんでもチャンピオンズ」のレビューを書きました。

telling.asahi.com

 

このリレー連載では、だんだんと面白ドキュメンタリー担当のようになりつつあります。ご一読いただければ幸いです。

 

 

書評:有賀薫『スープ・レッスン2』@SPA!、対談:いとうせいこう×九龍ジョー@文學界、仕事文脈vol.17 ほか

最近やった仕事いろいろ。

よろしくお願いします。

 

<本日発売>

「週刊SPA!」12月15日号に、有賀薫『スープ・レッスン2――麺・パン・ごはん』(プレジデント社)の書評を書きました。

※まだ見本誌届いてないけど、たぶん載ってるはず。

 

久々のレシピ本書評です。

前作も簡単&美味しくて作りまくりましたが、続編となる本作も素晴らしい。

「+炭水化物」仕様となったことで、1皿でも満足感が高く、忙しい日のお昼ごはんとかにめちゃ重宝してます。

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<発売中>

文學界』(文藝春秋)2021年1月号で、いとうせいこうさんと九龍ジョーさんの対談「#MeToo時代のお染久松」の構成を担当してます。

www.bunshun.co.jp

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新作小説『夢七日 夜を昼の國』が刊行になったばかりのいとうさんと、伝統芸能の最前線に迫る評論集『伝統芸能の革命児たち』を上梓したばかりの九龍さんが、いとうさんの小説の話を軸に、古典芸能のアクチュアリティについて語り尽してます。

内容がたいへん充実していたため大幅カットするのが惜しまれ、編集部と相談の上、2回に渡っての掲載ということになりました。

より古典芸能の話に特化した第2回は、1ヶ月おいて、3月号での掲載を予定してます。乞うご期待。

 

<発売中>

編集と執筆で参加している『仕事文脈』(タバブックス)最新号、vol.17が発売になりました。

tababooks.com

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 今号は初の2特集制でお送りします。

特集1「ことばはどこに行く」では、作家/鍼灸師松波太郎さんへのインタビュー「言葉と身体の健康的な関係」の聞き手・構成、特集2「7年8ヶ月」では、「『座談会・30代独身男性の生活と意見』、その後」と題して、5年前に同誌で企画した座談会のアフターフォロー的インタビューを担当しました。お話を伺ったのは、ライターの須藤輝さん、宮崎智之さん、編プロ勤務の小野和哉さん(『恋と童貞』編集長)。

また特集2では、写真家で友人の松本美枝子さんに「世の中の動きと、自己の制作と働き方を振り返る」という文章を寄稿していただきました。自治体が母体となって開催されるアート・プロジェクトや芸術祭——いわゆる「地域アート」を取り巻く現状と課題、そこに関わるアーティストとしての想いなどを綴っていただきました。

それから、「インタビュー仕事」をテーマにした連載「『聞く』という仕事」の第4回も掲載されています。今回のテーマは、つい聞いてしまいがちな「ベタな質問」について。

 

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「東京芸術祭2020」(2020年9/30〜11/29)関連のテキストを、新たな観点から紹介するキュレーション・コラム的なものを連続で書いています。

tokyo-festival.jp

芸術祭自体はすでに閉幕していますが、まだアップされていないものも含めて、寄稿はもうちょっと続きます。 引き続きよろしくお願いします。

 

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構成を担当している精神科医春日武彦先生と、歌人穂村弘さんによる「死」をめぐる対談連載「俺たちはどう死ぬのか?」(イラスト:ニコ・ニコルソンさん)、現在、第11回まで更新されています。

 

以下のリンクは最新回。めちゃ面白いので、ぜひ。

www.mag2.com

 

<発売中>

NHK短歌』12月号も発売中です。

穂村弘さんの対談連載「穂村 弘、対して談じる。」(聞き手・構成を担当)、女子プロレスラーハイパーミサヲさんをゲストに迎えての回もいよいよ最終回です。

これまでに影響を受けた作品や、これからの「戦い方」についてたっぷり語っていただいてます。

www.nhk-book.co.jp

 

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