『生活考察』編集日記

辻本力。ライター・編集者。『生活考察』編集人。お仕事の依頼は chikarat79@gmail.com まで。

昨年末くらいからの仕事まとめ

昨年終わり頃から、なんだかバタバタとしていて、やった仕事をここにアップできないまま、もうすでに2月。

記憶を辿りつつ、挙げてみます。

 

<新刊>

私が編集人を務める雑誌『生活考察』の最新号、Vol.08が刊行になりました(2021年12/22)。

今回も充実の執筆人&面白い企画がたくさんの自信作です。

tababooks.com

なお現在、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店さんで、Vol.08刊行記念フェアを開催中です(雑誌コーナー)。弊誌や執筆者の著作が並んでいます。

商品をご購入の方には海猫沢めろんさん、柴崎友香さん、酉島伝法さん、ひらりささんにお話を伺った特典冊子「失われた“雑談”を求めて ボーナストラック」をプレゼント。読み応えたっぷり、1万字の大ボリュームです、ぜひ!

 

 

<web>

KIRINのオウンドメディア「KIRINto」で、漫画家のしりあがり寿先生にインタビューしました。

仕事場にお邪魔し、かつてKIRINの社員としてマーケティングを担当していた頃に担当されていたビール「ハートランド」の思い出を語っていただきました。しりあがり先生によるイラストもあり。

kirinto.kirin.co.jp

 

 

<雑誌&web>

ニューヨーク・タイムズ社発行『 T: The New York Times Style Magazine』の日本版『T Japan』で森田真生さんと小川さやかさんの対談「私たちはどう生きるか」の聞き手・構成を担当しました。

記事は、ウェブにも転載されています。ここで読めますので、ぜひ。

www.tjapan.jp

 

 

<雑誌&web>

文學界』2021年12月号で、酒で破滅していく男女を描いた松尾スズキさんの新刊小説『矢印』(文藝春秋)をめぐる松尾さんと安藤玉恵さんの対談「酒への遺書」の構成を担当しました。

※ここで一部立ち読みできますが、気になった方は『文學界』での完全版をぜひ。

bunshun.jp

 

 

<雑誌&web>

文學界』2021年11月号から始まった、価値観の多様化とともに変化する恋愛の描かれ方を、様々なジャンルのクリエイターと考える連続対談(聞き手はライターの西森路代さん)「“恋愛”の今は」の構成を担当しました。

「恋愛」から見えてくる、社会の変化のいろいろ。刺激的な内容になってます。

私の担当は、この最初の3回でひとまず終了。

www.bunshun.co.jp

 

2021年11月号 

第一回 ドラマの中の恋愛はどう変わってきたか?
ゲスト 柴崎友香さん

※一部、以下で立ち読みできます。

books.bunshun.jp

2022年1月号

第二回 おずおずと、やっていく

ゲスト 濱口竜介さん

 

2022年2月号

第三回 未知の感情と向き合う
ゲスト 渡辺あやさん 

 

 

<雑誌>

構成を担当している『NHK短歌』の穂村弘さんの対談連載「穂村弘、対して談じる。」、最近のゲストは以下のお2人です。

これまで通り、「短歌と、それ以外」の濃い対話が展開しております。

www.nhk-book.co.jp

2021年10〜12月号

ゲスト 高橋源一郎さん

 

2022年1〜2月号

ゲスト 枡野浩一さん

 

※※※

以上、です。

が、他にも何かあったような……思い出したら追加します。

よろしくお願いします。

 

 

 

『生活考察』Vol.08 広告協賛のお願い

『生活考察』広告協賛のお願い

 

昨年は新型コロナウイルスの流行で、今「生活」というテーマで雑誌をやるにはどうすればいいのか? というところで行き詰まってしまい、『生活考察』の刊行をお休みしてしまいました。

楽しみにしてくれていた読者の皆さまには、心よりお詫び申し上げます。

ですが、今年は秋に新しい号(Vol.08)を出します!

つきましては、今回も広告の協賛を賜りたく、心よりお願い申し上げます。


サイズもいろいろとご用意しております。

会社、お店、商品等の周知に、ぜひご利用ください。


ご質問・ご要望等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

詳細は以下です。

 

<サイズ・金額>


A…6,000円
B…10,000円
C…15,000円
D…20,000円


※モノクロでの掲載になります。

※完成後、見本誌1冊を送付いたします。

※これ以外のサイズをご希望の場合も対応可能ですので、お気軽にお問合せください。

※テキスト&画像程度の単純なものでしたら、データをいただければこちらで作成も可能です。

f:id:fiddle-stick:20210905192631j:plain

さらに!

 

「特に宣伝したいことはないが、応援してやってもいいぞ」という方に向けて、「応援コース 5,000円」もございます。

こちらは、「生活考察」Vol.08(最新号)1冊進呈+「Special Thanks」欄にお名前をクレジット、をリターンとさせていただきます。

 

お申し込み・お問い合わせはこちらまで→ chikarat79@gmail.com(『生活考察』編集発行人・辻本力)

 

 

皆さまのお申し込みを心よりお待ちしております。

何卒よろしくお願いいたします。

 

最近の仕事:対談集『ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと』発売、ほか

告知と自分の備忘のため、やった仕事はここにアップしていたのですが、最近は手が回らず放置してしまっていました。

以下、まとめていくつか。

 

<書籍>

構成を担当した、精神科医春日武彦さんと歌人穂村弘さんとの対談連載が本になりました(7月17日発売)。タイトルは、『ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと』(イースト・プレス)。キュートな漫画はニコ・ニコルソンさんによるもの。

「死」という重いテーマを軽やかに、しかし確かな切実さをもって語り尽くす対談集です。ブックガイド、短歌ガイドとしての側面もあるので、読後はぜひ話題にのぼった作品にもあたっていただけたら嬉しいです。

f:id:fiddle-stick:20210823004632j:plain

ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと

春日武彦(著/文)、穂村弘(著/文)、ニコ・ニコルソン(イラスト)
発行:イースト・プレス
四六判 256ページ
定価 1,600円+税

 

<紹介>

俺たちはどう死ぬのか? 数えきれぬ患者を診察した精神科医と、数えきれぬ短歌を日々読み続ける歌人。万巻の書物を読んだ二人が、大きなモニターとソファのある精神科医の自宅で、猫を相手に語り尽くす、今考えられるもっとも考えなければならない死と生についてのすべてのこと。

 

<目次>
序章 俺たちはどう死ぬのか?
第1章 俺たちは死をどのように経験するのか?
第2章 俺たちは「死に方」に何を見るのか?
第3章 俺たちは「自殺」に何を見るのか?
第4章 俺たちは死を前に後悔するのか?
第5章 俺たちは死にどう備えるのか?
第6章 俺たちは「晩節」を汚すのか?
第7章 俺たちは「変化」を恐れずに死ねるのか?
第8章 俺たちは死を前に「わだかまり」から逃げられるのか?
第9章 俺たちは「死後の世界」に何を見るのか?
第10章 俺たちにとって死は「救い」になるのか?
第11章 俺たちは「他人の死」に何を見るのか?
第12章 俺たちは「動物の死」に何を見るのか?
第13章 俺たちは一生の大半を費やすことになる「仕事」に何を見るか?
第14章 俺たちは、死にどんな「幸福」の形を見るか?

 

手前味噌で恐縮ですが、自信をもって「面白いです!」と断言します、させてください。

よろしくお願いします。

www.eastpress.co.jp

 

 

<web>

CINRA.JOBのインタビュー連載「その仕事、やめる?やめない?」最新回がアップされました。

お話を伺ったのは、『呪術廻戦』で総作画監督を務めるなど、その目覚ましい活躍に大きな注目が集まっているアニメーターの西位輝実さん。

アニメーターの世界の「仕事のリアル」をたっぷり伺いました。

「仕事」をテーマにお話を伺うのは今回で2度目ですが、またちょっと違った視点の内容になったのではないかなと(個人的には、今年10周年を迎えた『輪るピングドラム』のお話を聞けたのが嬉しかったです)。

job.cinra.net

 

千葉県を舞台にした「千の葉の芸術祭」(8.21-9.12)関連企画として、同芸術祭に出品する写真家・川内倫子さんと、千葉出身で、新作『川っぺりムコリッタ』の公開を11月に控える映画監督・荻上直子さんの対談の聞き手・構成・編集を担当しました。

テーマは、土地と創作、子育てのリアルについて。

千葉・房総エリアにある、川内さんのご自宅の環境がマジで素晴らしかったです。

www.cinra.net

 

この度、新たにスタートした飲料メーカーKIRINのオウンド・メディア『KIRINto』の記念すべき一発目の記事「『貢献』ではなく『当たり前』に。利他主義がブランドの未来をつくる」の聞き手・構成を担当しました。

お話を伺ったのは、ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんと、KIRINのロングセラー商品「午後の紅茶」のブランドマネージャーを務める加藤麻里子さん。

アフリカのクラフトとコラボレートしたブランド「TÉGÊ UNITED ARROWS」を通して、現地の人々の自立を支援するユナイテッドアローズと、レインフォレスト・アライアンス認証」取得をサポートするなど、茶葉の生産地であるスリランカの農園を長年にわたり支援してきた「午後の紅茶」。それぞれが考える、ブランドに求められるこれからの姿勢や、「誰一人取り残さない」世界像についてお話しいただきました。

近年広く浸透しつつある「SDGs(持続可能な開発目標)」というワードを、あらためて問い直すような視点が印象的な対談でした。

余談ですが、キンミヤ焼酎の「午後の紅茶」割り(特に無糖とストレート)は、我が家の定番です(書評家の豊崎由美さんに教えてもらった飲み方。おそろしく飲みやすいので飲み過ぎ注意)。

kirinto.kirin.co.jp

 

 

<雑誌>

NHK短歌』での穂村弘さんの対談連載「穂村弘、対して談じる。」、初エッセイ集『犬もどき読書日記』が話題の石山蓮華さんゲスト回が、現在発売中の9月号をもって全3回フィニッシュしました。

f:id:fiddle-stick:20210823100315j:plain

個人的には、「エモい」という言葉をめぐる対話が非常に興味深かったです。

自分の感動を、そうした「共感の大網」に回収されたくない、という石山さんの強い意志にグッときました。

ぜひ、3回通して読んでいただけたら嬉しいです。

www.nhk-book.co.jp

 

 

対談:平野啓一郎×中村佑子@文學界、「馴染みの店の、馴染みじゃないメニュー」第8回

<発売中>

文學界』2021年7月号で、最新長編『本心』が話題の平野啓一郎さんと、刺激的な母論『マザリング』の中村佑子さんとの対談「デジタル時代の「母」とケア── 『本心』をめぐって」の構成を担当しました。

www.bunshun.co.jp

f:id:fiddle-stick:20210701133134j:plain

 

なお、「文春オンライン」に抜粋バージョンもアップされています。

興味を持たれた方は、ぜひ本誌の方もぜひチェックしてみてください。フルバージョンは2万字超えの大ボリュームで、社会問題に対してかなり踏み込んだ話をしてるので読み応えがあります。

bunshun.jp

 

 

<web>

よく行く馴染みの店(主に飲み屋)で、普段は目に入らない/注文しない「馴染みじゃないメニュー」をあえて頼んでみる、という不定期連載「馴染みの店の、馴染みじゃないメニュー」更新しました。

 

note.com

 

今回のテーマは「ライブハウスのノンアルコール・ビール」です。

ライブで飲むビールって最高じゃないですか。

でも(その時点では)緊急事態宣言でアルコールが飲めない……今はノンアルビールも美味しいけど、でもやっぱり……という悶々について書いてみました。

まあ解除後の今も、夜スタートのライブは普通にアルコール提供19時までなんで、やっぱり飲めないんですけどね…。

 

馴染みの店の、馴染みじゃないメニュー 第7回「レアなあらスープ」、他

<Web>

よく行く馴染みの店(主に飲み屋)で、普段は目に入らない/注文しない「馴染みじゃないメニュー」をあえて頼んでみる、という不定期連載「馴染みの店の、馴染みじゃないメニュー」久々に更新しました。

note.com

 

緊急事態宣言中の今、当たり前に飲み歩ける日がまたやってくることを祈りながら書きました。

今回のテーマは「レアなあらスープ」です。ぜひご一読ください。

 

 

<Web>

昨年刊行した日記アンソロジー『コロナ禍日記』(タバブックス)の“その後”を綴る連載「『コロナ禍日記』と、その一年後」、更新されています。

今回は、韓国とドイツ在住のお2人。

木下美絵 「韓国チプコク日記」Ⅱ(家族が増えました)

香山哲 防ぐために・反射しないため、一年後

note.com

 

 

<発売中>

『仕事文脈』最新号、vol.18発売になりました。

今回も編集と執筆の一部を担当してます。

tababooks.com

 

「特集2:息抜き論」では、「副業? 複業? 仕事が仕事の息抜きになった人たち」と題し、ある仕事が、また別な仕事をする上での一種の「息抜き」となっている人たちを3人取材しました。

お話を伺ったのは、『仕事文脈』の版元であるタバブックスでアルバイトをしながら飲食店でもバリバリ働く葛原美晴さん、テック系のスタートアップ企業に勤めながらフラワーショップでさまざまな企画を生み出している逸見貴人さんスウェーデンの大型家具店で短時間正社員として働きながら「自分の本屋を開く」という夢を胸に横浜・妙蓮寺の「本屋・生活綴方」で店番を務めるサイトウワタルさん

また、インタビュー仕事についての連載「『聞く』という仕事」の第5回も書いてます。今回のテーマは「話が盛り上がらない(かみしれない)質問」と題し、取材で「あ、やっちまったな……」「なんか気まずいぞ……」という局面に陥るケースについて考えてみました。

 

 

 

 

 

新連載:『コロナ禍日記』と、その一年後

<新連載>

「『コロナ禍日記』と、その一年後」、始めます。

 

昨年、新型コロナウイルスの蔓延により激変した日常を作家、漫画家、ミュージシャン、店舗経営者など、日本および世界各地で暮らす17人が記録した日記アンソロジー『コロナ禍日記』(タバブックス)を刊行しました。

 

記録したのは、最初の緊急事態宣言前後の日々。あれから約一年が経った今、彼らの生活はどうなっているのか?

 

というわけで、2020年8月刊行時に一部公開した「試し読み」に加え、執筆者のその後の日記をnoteで順次公開していくプロジェクト「『コロナ禍日記』と、その一年後」をスタートします。 記録されるのは、三回目となる現在の緊急事態宣言下での日々になる予定です。

 

note.com

 

現在、作家の福永信さんと、編集を担当した私・辻本の日記がアップされています。

福永さんのは、noteの今日の注目記事に挙げてもらってたみたいで、たくさん読まれている模様。ありがたいことです。

 

著者より届き次第、順次アップしていく予定なので、楽しみにしていてください。

そして、こんな日記連載をしないでいい日が早く来ますように——。

 

それから、新しい日記を読んで気になった方は、ぜひ『コロナ禍日記』本体の方もご覧いただけたら幸いです。内容こそ昨年の記録ですが、今読み返すことで、むしろ見えてくることもたくさんあると思います。よろしくお願いします!

 

 

↓ 『コロナ禍日記』の詳細は以下をご覧ください(通販できるネットショップへのリンクあり)。

 

tababooks.com

 

コロナ禍日記

 

著:植本一子、円城塔、王谷晶、大和田俊之、香山哲、木下美絵、楠本まき栗原裕一郎田中誠一、谷崎由依、辻本力、中岡祐介、ニコ・ニコルソン、西村彩、速水健朗福永信、マヒトゥ・ザ・ピーポー

 

四六判・並製・448ページ
定価 2,000円+税
ISBN978-4-907053-45-1
2020年8月13日発売
装丁 内川たくや

 

2020年春、新型コロナウイルスの蔓延により激変した私たちの日常。誰もが未知の事態のなか、人々はどんな生活を送り、何を思ったのか? 作家、漫画家、ミュージシャン、店舗経営者……日本、世界各地で暮らす17人が、コロナ禍数ヶ月の日々をそれぞれ記録した日記アンソロジー

生活と想像力をめぐる“ある種の”ライフスタイル・マガジン『生活考察』から新たに生まれる書籍レーベル「生活考察叢書」第1弾。

 

執筆者

植本一子(写真家)
円城塔(小説家)
王谷晶(小説家)
大和田俊之(音楽評論家/米・ボストン)
香山晢(漫画家/独・ベルリン)
木下美絵(出版エージェント/韓国・京畿道)
楠本まき(漫画家/英・ロンドン)
栗原裕一郎(評論家)
谷崎由依(小説家)
田中誠一(映画館経営)
辻本力(ライター、編集者)
中岡祐介(出版社・書店経営)
ニコ・ニコルソン(漫画家)
西村彩(カフェ経営)
速水健朗(ライター)
福永信(小説家)
マヒトゥ・ザ・ピーポー(ミュージシャン)

 

 

 

書評:稲田俊輔『おいしいもので できている』@SPA! & 『だいたい1ステップか2ステップ! なのに本格インドカレー』@QJWeb

<本日発売>

「週刊SPA!」5月25日号に、稲田俊輔著『おいしいもので できている』(リトルモア)の書評を書きました。

www.fusosha.co.jp

f:id:fiddle-stick:20210518233055j:plain

 

人気南インドカレー店「エリックサウス」の総料理長の“偏愛”がたっぷり詰まった料理エッセイ集です。先だって「QJWeb」にアップされた、稲田さんの最新レシピ集『だいたい1ステップか2ステップ! なのに本格インドカレー』(柴田書店)の“作ってみた”書評を書いた際に読み、面白かったので紹介しました。どちらの本も面白く刺激的なので、ぜひ。

エッセイ集は、個人的に稲田さんが東海林さだおさん好きなことが分かって嬉しく、かつ「やっぱり」と思ったりしたのでした。私も大好きで、昔文芸誌にささやかながら東海林さだお論みたいなものを書かせてもらったことがあり。

 

↓これもめちゃ頑張って書いたので、ぜひご一読ください(20品以上作りました)。

 

qjweb.jp

 

f:id:fiddle-stick:20210518233234j:plain

f:id:fiddle-stick:20210518233407j:plain